今回取り上げたいのが、だるま宰相、こと、高橋是清です。
高橋是清翁はとにかく波乱に満ちた生涯を送っているので、ストーリーを作りやすいことも
あるのか、最近はNHKのドラマで彼が主人公になったりと、
翁への再評価というものが進んでいる表れなのかなと思っています。
「財政家」として活躍し、たびたび日本の窮地に現れた翁ですが、
最後は、日本軍部への膨張に抵抗したことによって、2.26事件にて凶弾に
斃れて終わります。
そんな高橋是清翁ですが、私が読んだのは、中公新書の一冊。
翁の人生の劇的な終着点、そこに至る過程を一つ一つおさえていくためには、
日本近現代史の背景への理解が必要ではありますが、
仮にそんなハードルは全部なぎ倒しながら、遮二無二ながら読み進めたとしても、
十分、翁の波乱の人生と、その健全な人生観には、共感できるところが多いかと思います。
財政家としての彼の活躍を描いているので、当然その方面から日本の近代化を
通史的に見れることも本書の特色といえるでしょう。
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