2016年7月10日日曜日

【第五回】  史記  【中国史】


第五回は史記です。

中国の歴史はこの書から始まったといえる、中国史において
最重要の書と言って差し支えないでしょう。

概説としては、貝塚茂樹博士の中公新書がよろしいでしょう。
冒頭から、文選にもある「報任少卿書」を小説仕立てにして
紹介されており、グイグイ引き込まれていきます。


くさい言葉にはなりますが、ここにはヒューマンドラマとしか言いようのない
物語があるのです。その点、もっと堪能するなら、歴史書ではないですが、
小説家 中島敦の「李陵」がよいでしょう。


それから、忘れることができないのは、我らが宮崎市定翁の「史記を語る」です。
読後感の爽やかさは、吉川忠夫の名解説と重なって、翁の著作の中でも
屈指のものがあるように思います。

史記はなにせビックネームの書ですから、関連書籍も数限りなく
あるはずです。未読の人は是非一度手に取ってみてください。


















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