ちょっと箸休めに本のレビューもしてみよう。今回は、Toeic listening 対策の本です。
といっても、僕は基本いい加減な性分ですので、どうも模擬テスト形式で短い大量に聞かされていると、どうも「それ用に勉強している感」が高くなりすぎて、なかなか手が伸びなくなり、結果、たいてい途中で投げ出しいます。まぁ短期間で点数を上げるというような明確な動機が強いならもうちょっとマシだとは思うのですが、個人的な環境もそうでもないので。。。
内容的には、割と平易なテキストのようなので、すでに800点とかある人には無用の本にはなりそうですが、逆に言うとそれぐらいまで到達していない人には有用な本ではないかと思います。本書の特色は、なんといっても一冊24話分、話が裏ではしっかり繋がっていることです。といっても、一つの物語が連続していくのではなく、とある夫婦の仕事やプライベートについてのお話が、同時進行で、24回分進んでいきます。
まずは一回、テストと思って、24話分、課題をやってみて、本当の使い方はそこからだと思います。あとは、基本的にテキストはどっかに放っておいて、ひたすら流して聞いていくような本だと思います。実際のところ、この種のテスト対策本を読書レビューに取り上げるのはちょっと変なのですが、けど、何度も聞いているうちに、なんとなく、Unit毎のつながりがなんとなくわかってくるのです。そのUnitだけ聞いているとわかりませんし、Test対策のためだけなら、わかる必要もないかと思います。けど、あれ、そういえばあの時に言っていたなーっと聞き流している内に思い当たってしまうのです。思い当たったら、だから何だということなんでしょうが、馬鹿なもので、どうでもいいことでもわかると何故かと嬉しいものです。結構そんなことが多いので、ついつい何度も聞いてしまうという次第。
何を言っているか、よくわからないと思うので、一つだけ例を挙げると、最終話で、旦那が嫁にカリビアンクルーズのチケットを渡すのですが、それは、第三話ぐらいに、寒いところに行くのは嫌だわ的なことを、その嫁が夫の携帯の留守電に入れていたりするんです。まぁそんな感じで、内容的にも結構日常感が溢れていて良く練りこまれた本だと思います。是非、学習ついでにメイソン夫妻の忙しい一週間を聞いて見て下さい。
2016年8月29日月曜日
2016年8月11日木曜日
【第十回】 ふしぎな国道 【その他の本】
第十回は、「国道」に関する本を取りあげよう。
奈良県民たる著者は、県内を車で運転するに当たり、度々にこりゃひどいなと思う国道に出会っていた。大和高田市内の一方通行の166号線や、有名な308号暗峠などである。吉野や十津川に温泉に行く際などは特に、これはこれは、はぁ、これでも国道ですかwwwというレベルの国道に頻繁に遭遇する。一方で、25号線、名阪国道はほとんど無料高速のようなもので、奈良県から東に出るには、カーブはキツイがコスパは最強である。どうして同じ国道というカテゴリーでここまで大きく差がでてしまうのか、なんとなく釈然としないものを常日頃から感じていた。
そんな折、書店で偶然見つけてしまったのが、本書である。階段国道や、ダートな国道など、カラー写真つきで、紹介されており、世の中には物好きもいるものだと、つい購入してしまった。
読みだしてみると、国道のみちは、実に深い。自ら好事家を自認する著者がその興味の趣くままに、軽快な筆致で日本各地の珍国道(酷道)を紹介してくれている。本書冒頭にある通り、本書は世の道路行政に警鐘をならすような、ある意味とってつけたようなお説教は一切ない。ただただストイックに国道というカテゴリーの中に、我々が普段の想像を超える豊富な内包が存在することを興味本位で紹介していく。著者にとっては、国道という世界はある意味ディズニーランドようなアトラクションを豊富にそろえた特別な遊園地であり、思わず人に紹介せざるをえない楽しみをもつのである。率直に言って、一読書である僕も、その熱にやられてしまい、読み進めるうちに、旅行ガイドブックを読む時ような一種の昂揚感があったことを告白しよう。しばらくは著者と一緒にその地で楽しむのもよいかもしれない。
幸い?にも、奈良県は酷道の宝庫であり、去年は本書の影響で、日本三大酷道との呼び名もある425号をドライブした。確かにこれは、一種の冒険的要素もあって、ワクワクしてしまう気持ちがよくわかる。基本、好事家精神で傍目は酔狂なところではあるが、各地に走る国道は、その由来を考えていると、もちろんこの国の生い立ちを考えることにも直結してくのである。まぁ、やっぱりご高説は、止めにするとして、日本の道を楽しむための絶好の案内図書として、見かければ是非手にとって見て頂きたい本である。
奈良県民たる著者は、県内を車で運転するに当たり、度々にこりゃひどいなと思う国道に出会っていた。大和高田市内の一方通行の166号線や、有名な308号暗峠などである。吉野や十津川に温泉に行く際などは特に、これはこれは、はぁ、これでも国道ですかwwwというレベルの国道に頻繁に遭遇する。一方で、25号線、名阪国道はほとんど無料高速のようなもので、奈良県から東に出るには、カーブはキツイがコスパは最強である。どうして同じ国道というカテゴリーでここまで大きく差がでてしまうのか、なんとなく釈然としないものを常日頃から感じていた。
そんな折、書店で偶然見つけてしまったのが、本書である。階段国道や、ダートな国道など、カラー写真つきで、紹介されており、世の中には物好きもいるものだと、つい購入してしまった。
読みだしてみると、国道のみちは、実に深い。自ら好事家を自認する著者がその興味の趣くままに、軽快な筆致で日本各地の珍国道(酷道)を紹介してくれている。本書冒頭にある通り、本書は世の道路行政に警鐘をならすような、ある意味とってつけたようなお説教は一切ない。ただただストイックに国道というカテゴリーの中に、我々が普段の想像を超える豊富な内包が存在することを興味本位で紹介していく。著者にとっては、国道という世界はある意味ディズニーランドようなアトラクションを豊富にそろえた特別な遊園地であり、思わず人に紹介せざるをえない楽しみをもつのである。率直に言って、一読書である僕も、その熱にやられてしまい、読み進めるうちに、旅行ガイドブックを読む時ような一種の昂揚感があったことを告白しよう。しばらくは著者と一緒にその地で楽しむのもよいかもしれない。
幸い?にも、奈良県は酷道の宝庫であり、去年は本書の影響で、日本三大酷道との呼び名もある425号をドライブした。確かにこれは、一種の冒険的要素もあって、ワクワクしてしまう気持ちがよくわかる。基本、好事家精神で傍目は酔狂なところではあるが、各地に走る国道は、その由来を考えていると、もちろんこの国の生い立ちを考えることにも直結してくのである。まぁ、やっぱりご高説は、止めにするとして、日本の道を楽しむための絶好の案内図書として、見かければ是非手にとって見て頂きたい本である。
2016年8月6日土曜日
【第九回】 重力とは何か 【物理学】
第九回目に取り上げるのは、幻冬舎新書、大栗 博司 先生の著作、「重力について」です。
ほぼ数式なしで、相対性理論から量子力学までひとしきりの説明がなされているのは、見事の一言に尽きます。相対性理論については、アイシンシュタインの考えの筋道をだどってくれているので、まさしく膝に手を打ってわかるというレベルの分かりやすさです。
僕は数学的なところは、早々に諦めてしまった完全な文系人間ですので、後半の肝心の超弦理論については、さすがに置いてきぼりを食らってしまいましたが、それでもなんとなくイメージが湧きました。読ませ方一つでズブの素人にイメージが湧いてくるのですから、著者の腕前は相当なものです。
素養がないだけに、なかなか賞賛の言葉も紡ぐのが難しいですが、とにもかくにも、夢中になって読める本ですし、読み終わった後には、この世界についてなんとなくアウトラインというか、概略がわかってしまったような気持ちになれる、すがすがしい一冊かと思います。
思わずいろいろ語り出したくたくなるので、読後の翌日の職場では要注意です(笑)
ほぼ数式なしで、相対性理論から量子力学までひとしきりの説明がなされているのは、見事の一言に尽きます。相対性理論については、アイシンシュタインの考えの筋道をだどってくれているので、まさしく膝に手を打ってわかるというレベルの分かりやすさです。
僕は数学的なところは、早々に諦めてしまった完全な文系人間ですので、後半の肝心の超弦理論については、さすがに置いてきぼりを食らってしまいましたが、それでもなんとなくイメージが湧きました。読ませ方一つでズブの素人にイメージが湧いてくるのですから、著者の腕前は相当なものです。
素養がないだけに、なかなか賞賛の言葉も紡ぐのが難しいですが、とにもかくにも、夢中になって読める本ですし、読み終わった後には、この世界についてなんとなくアウトラインというか、概略がわかってしまったような気持ちになれる、すがすがしい一冊かと思います。
思わずいろいろ語り出したくたくなるので、読後の翌日の職場では要注意です(笑)
2016年7月30日土曜日
【第八回】第一次大戦はなぜ始まったのか【近代史】
第八回は、長い題名のこの本である。
歴史ある事件の「何故」を問うということは、どうしてもその事件の「前段」を知るということが不可欠になってくるし、ある意味その「前段」がわかればその「何故」も自然にわかってしまうことが多い。
第一次世界大戦については、教科書にはオーストリアの皇太子が暗殺された「サラエボ事件」を契機に全面戦争が始まったと書いてある。オーストリアとセルビアのイザコザで、ドイツとフランス、ロシアが戦う羽目に陥るのである。そうなれば、ドイツとオーストリアの関係を掘り起こすところから始めないと、何故にはたどり着けないのである。
そういう意味で、本書はその表題にも関わらず、「何故」第一次世界大戦が起こったか、という問いへの応答は、実は直截的には記載が見当たらない。実際それを本書に求めると肩透かしに遭う。
ここにあるのは、「如何」に始まったかという詳細な事実の積み重ねである。
私がこの本を手に取ったのは理由があって、現在、まさに「ブルーチーム」「レッドチーム」と呼ばれるように両陣営に分かれてのイザコザが始まりかけているからである。
日本では、「先の大戦を痛切に反省して、、云々」という言説をよく見かけるが、これは、第二次世界大戦のことを言うらしい。しかし、第二次大戦は、一次大戦後にできた枠組みの反発にほからないのであって、本当に世界大戦について真因にたどり着くには、どうしても第一次大戦の契機について考える必要があるのではないか。
また現在の日本の立ち位置を考えても、自ら孤立に嵌まり込んでいった第二次世界大戦よりは、第一次大戦の当時のほうが近いものがあるのかもしれない。
本書は小さな事実の積み重ねが多く、人名も正直、日本人には覚えにくく、お世辞にも読みやすい本とは言えないかもしれない。アマゾンの書評にも悪文とある。それでも誰も望まない戦争が如何に始まったかを知るには、よい本かもしれない。何故は自分で考えるための資料として一読されるのも一興ではないだろうか?
歴史ある事件の「何故」を問うということは、どうしてもその事件の「前段」を知るということが不可欠になってくるし、ある意味その「前段」がわかればその「何故」も自然にわかってしまうことが多い。
第一次世界大戦については、教科書にはオーストリアの皇太子が暗殺された「サラエボ事件」を契機に全面戦争が始まったと書いてある。オーストリアとセルビアのイザコザで、ドイツとフランス、ロシアが戦う羽目に陥るのである。そうなれば、ドイツとオーストリアの関係を掘り起こすところから始めないと、何故にはたどり着けないのである。
そういう意味で、本書はその表題にも関わらず、「何故」第一次世界大戦が起こったか、という問いへの応答は、実は直截的には記載が見当たらない。実際それを本書に求めると肩透かしに遭う。
ここにあるのは、「如何」に始まったかという詳細な事実の積み重ねである。
私がこの本を手に取ったのは理由があって、現在、まさに「ブルーチーム」「レッドチーム」と呼ばれるように両陣営に分かれてのイザコザが始まりかけているからである。
日本では、「先の大戦を痛切に反省して、、云々」という言説をよく見かけるが、これは、第二次世界大戦のことを言うらしい。しかし、第二次大戦は、一次大戦後にできた枠組みの反発にほからないのであって、本当に世界大戦について真因にたどり着くには、どうしても第一次大戦の契機について考える必要があるのではないか。
また現在の日本の立ち位置を考えても、自ら孤立に嵌まり込んでいった第二次世界大戦よりは、第一次大戦の当時のほうが近いものがあるのかもしれない。
本書は小さな事実の積み重ねが多く、人名も正直、日本人には覚えにくく、お世辞にも読みやすい本とは言えないかもしれない。アマゾンの書評にも悪文とある。それでも誰も望まない戦争が如何に始まったかを知るには、よい本かもしれない。何故は自分で考えるための資料として一読されるのも一興ではないだろうか?
2016年7月17日日曜日
【第七回】 千字文 【語学】
さて、バランス的に今回は、語学の本の紹介、中国語の
テキストとして、「千字文」を紹介いたします。
お勧めしたいのは、中国語の勉強を一通り勉強し終えた
レベルの方、中国検定なら3級合格レベルから2級を挑戦して
いるぐらいのレベル方にお勧めです。
千字文は、何がいいかといいますと、それが日本に初めて到来した
中国語のテキストでもあるという点です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%83%E5%AD%97%E6%96%87
その辺の薀蓄はWikiでどうぞ。
何しろ、千字文は、中国語(漢文ですが)の初学者のテキストなのです。
漢字到来の際の日本人が勉強した教材をそのまま使うって、
何かトキメキませんか?(ませんよね?たぶん著者が異常です。)
それともかく、千字文がよいところは、そこに中国典故が惜しみなく
盛り込まれているところです。
ピンインを調べながら、読み進めれば、言葉の背景にある文化から
勉強することができるのです。岩波ならそれを格調高い小川環樹博士の
解説付きで読めるのですから、学ぶ楽しみ、ここに至れりといった感がありますね。
ちょっと妙なテンションになりましたが、それほどにお勧めなのです。
テキストとして、「千字文」を紹介いたします。
お勧めしたいのは、中国語の勉強を一通り勉強し終えた
レベルの方、中国検定なら3級合格レベルから2級を挑戦して
いるぐらいのレベル方にお勧めです。
千字文は、何がいいかといいますと、それが日本に初めて到来した
中国語のテキストでもあるという点です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%83%E5%AD%97%E6%96%87
その辺の薀蓄はWikiでどうぞ。
何しろ、千字文は、中国語(漢文ですが)の初学者のテキストなのです。
漢字到来の際の日本人が勉強した教材をそのまま使うって、
何かトキメキませんか?(ませんよね?たぶん著者が異常です。)
それともかく、千字文がよいところは、そこに中国典故が惜しみなく
盛り込まれているところです。
ピンインを調べながら、読み進めれば、言葉の背景にある文化から
勉強することができるのです。岩波ならそれを格調高い小川環樹博士の
解説付きで読めるのですから、学ぶ楽しみ、ここに至れりといった感がありますね。
ちょっと妙なテンションになりましたが、それほどにお勧めなのです。
【第六回】 高橋是清 【日本近現代史】
今回取り上げたいのが、だるま宰相、こと、高橋是清です。
高橋是清翁はとにかく波乱に満ちた生涯を送っているので、ストーリーを作りやすいことも
あるのか、最近はNHKのドラマで彼が主人公になったりと、
翁への再評価というものが進んでいる表れなのかなと思っています。
「財政家」として活躍し、たびたび日本の窮地に現れた翁ですが、
最後は、日本軍部への膨張に抵抗したことによって、2.26事件にて凶弾に
斃れて終わります。
そんな高橋是清翁ですが、私が読んだのは、中公新書の一冊。
翁の人生の劇的な終着点、そこに至る過程を一つ一つおさえていくためには、
日本近現代史の背景への理解が必要ではありますが、
仮にそんなハードルは全部なぎ倒しながら、遮二無二ながら読み進めたとしても、
十分、翁の波乱の人生と、その健全な人生観には、共感できるところが多いかと思います。
財政家としての彼の活躍を描いているので、当然その方面から日本の近代化を
通史的に見れることも本書の特色といえるでしょう。

高橋是清翁はとにかく波乱に満ちた生涯を送っているので、ストーリーを作りやすいことも
あるのか、最近はNHKのドラマで彼が主人公になったりと、
翁への再評価というものが進んでいる表れなのかなと思っています。
「財政家」として活躍し、たびたび日本の窮地に現れた翁ですが、
最後は、日本軍部への膨張に抵抗したことによって、2.26事件にて凶弾に
斃れて終わります。
そんな高橋是清翁ですが、私が読んだのは、中公新書の一冊。
翁の人生の劇的な終着点、そこに至る過程を一つ一つおさえていくためには、
日本近現代史の背景への理解が必要ではありますが、
仮にそんなハードルは全部なぎ倒しながら、遮二無二ながら読み進めたとしても、
十分、翁の波乱の人生と、その健全な人生観には、共感できるところが多いかと思います。
財政家としての彼の活躍を描いているので、当然その方面から日本の近代化を
通史的に見れることも本書の特色といえるでしょう。

2016年7月10日日曜日
【第五回】 史記 【中国史】
第五回は史記です。
中国の歴史はこの書から始まったといえる、中国史において
最重要の書と言って差し支えないでしょう。
概説としては、貝塚茂樹博士の中公新書がよろしいでしょう。
冒頭から、文選にもある「報任少卿書」を小説仕立てにして紹介されており、グイグイ引き込まれていきます。
くさい言葉にはなりますが、ここにはヒューマンドラマとしか言いようのない
物語があるのです。その点、もっと堪能するなら、歴史書ではないですが、
小説家 中島敦の「李陵」がよいでしょう。
それから、忘れることができないのは、我らが宮崎市定翁の「史記を語る」です。
読後感の爽やかさは、吉川忠夫の名解説と重なって、翁の著作の中でも
屈指のものがあるように思います。
史記はなにせビックネームの書ですから、関連書籍も数限りなく
あるはずです。未読の人は是非一度手に取ってみてください。
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